緊急事態は今起こるかもしれない
たとえば、駅で電車に乗ろうと思ったら急に体調が悪くなり
ベンチに座って休んでいたけれども
そのうち意識がもうろうとなって、救急車で運ばれた…。
たとえば、自宅で気分が悪くなり、
普通の感じじゃないので救急車を呼んだが
到着した隊員に質問されているうちに意識が遠くなってきた…。
こんなこと自分に起きるかも、と考えたことはありますか?健康に問題なく過ごしている方なら、ほとんど考えたことないのではないでしょうか。しかしながら、それは絶対に起こらないと言い切れるでしょうか。
あなたが意識を失っているとき、アレルギーのある薬を避けてほしいと医者に言うのは誰でしょう?
まだ若い!と油断することなかれ。年齢にかかわらず、緊急時の連絡先を明確にしておくことは、すぐすぐやりましょう。
もし、救急が必要な事態になってとき、どんな情報が必要なのでしょうか?
下記の情報があれば取り急ぎは十分といえます。
1)名前
2)性別
3)生年月日
4)住所
5)電話番号
6)緊急時の連絡先(できれば2名以上)
・名前
・あなたとの関係
・電話番号
7)病気について(病気がある方)
・現在治療中の病名
・かかりつけ病院名
・担当医師名(診療科目)
・電話番号
8)薬について(薬を常用している方)
・現在飲んでいる薬の名前
9)既往歴(大きな病気・手術をした方)
10)特記事項(アレルギー有無など注意が必要な方)
せっかく情報を明記していても、そのときにちゃんと機能するようにしなければ意味がありません。以下の点がポイントになります。
《緊急連絡先に挙げた人に話しておく》
連絡先が1名だけだと、連絡がつかない場合は時間のロスになってしまいます。できれば2名以上挙げておきましょう。そして、その人たちに事前に話しておきましょう。病気や特記条項がある場合、そのことも話しておくとスムーズになるでしょう。
《携帯する》
外出中に緊急事態が発生した場合を想定し、救急情報をメモやカードに記載し、携帯しましょう。たとえば、名刺大のカードに記載し、お財布や定期入れに入れておきます。免許証を持っている人は、クリップで留めるなどして一緒に入れておくと、分かりやすいでしょう。
《家の中で》
家の中で緊急事態が発生した場合は、救急情報がどこにあるのかを分かるようにしておくことが大事です。携帯する場合のもののほか、しまってある場所を冷蔵庫にメモを貼っておくなどするとよいでしょう。
●自治体が配布している「救急医療情報キット」
多くの自治体では、高齢者の緊急時に備えるため「救急医療情報キット」を推進しています。「救急医療情報キット」とは、救急医療に必要な情報や本人写真、健康保険証・診察券の写しなどをひとまとめにし、容器に入れたもの。それを冷蔵庫に入れ、キットの存在をしめすシールを冷蔵庫のドアに貼ります。緊急時、救急隊員はシールを見て冷蔵庫からキットを取り出し、救急医療に役立てるのです。
「救急医療情報キット」は各自治体から無料配布されていますが、対象は高齢者となっています。実物を手に入れるのはむずかしいかもしれませんが、内容をWebサイト上で公開しているものも多いので、それらを見て参考にし、自分流にアレンジするとよいでしょう。
●からだに関する情報をまとめるノートも
大きな病気をしたことがあったり、アレルギーや薬に気を使う必要がある方は、からだに関する情報をまとめるノートを活用するとよいでしょう。たとえば、コクヨの「からだを大事にするノート」では、5年間の記録や予防接種の記録、薬に関することや保険、検査・検診・通院の記録などをひとまとめに記載できます。
ノートにまとめ、これを見ればわかることを緊急連絡先の人に知らせておくのもひとつの方法でしょう。
>> コクヨ からだを大事にするノート