森田医師の「医療と介護の未来を語る!白熱教室」に参加して<その1>

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先日、せたカフェ主催の森田洋之医師による「医療と介護の未来を語る!白熱教室」という場に参加してきました。

森田医師は元 夕張市立診療所所長。財政破綻のため病院がなくなった夕張市で、医療を担っていました。現在は奥さまの実家がある九州に戻られ、医師としての診療と南日本ヘルスリサーチラボという研究機関を立ち上げ、研究・執筆をおこなっています。

研究対象は、地域医療や介護、人口推移、寿命、医療費介護費のコストパフォーマンスなど。社会的経済的視点からデータに基づいて、その背景にある意味を紐解いています。

こんな視点のお医者さんって、なかなかいないんじゃないかな。そのわけは、元々経済学部出身で、経済学部を卒業してから医師になったそうです。そうしたバックグラウンドを持つからこそ、夕張で起きたことを、一般の人にも理解できるよう分かりやすく提示できるのでしょう。

さて、白熱教室の場では、病院が閉鎖された夕張市でおきたことを、データを使って病院閉鎖前と後とで解説してくれました。

まずは人口。病院閉鎖後は総人口は減っていますが、65歳以上、75歳以上という高齢者は横ばい。だけれど、三大死因であるガン、心疾患、肺炎で亡くなる人は減っています。
※女性のがんは微増


かわりに増えたのが「老衰」。14%とかなり大きな割合となりました。閉鎖前はというと、1%に満たなかったのだとか。

また、死亡率は女性が微増、男性はなんと下がっています。救急車出動回数は、全国ではたいへん増えているのに対し、夕張市では半数ぐらいに減っています。


特筆すべきは、高齢者一人にかかる医療費が減っていること。北海道と同じペースで増えていたと仮定すると、一人当たり約10万円減になるんだそうです。

高齢化率は47%でなんと日本一。およそ二人に一人がお年寄りの夕張は、まさに日本の将来の姿といえるかもしれません。その夕張で起きたことは、

 ・病院が閉鎖になり診療所となった。病床は約十分の一に。
 ・三大死因の死亡率がほぼ下がり、老衰が増えた。
 ・医療費が下がった。

高齢者が増えれば医療が必要な人が増え、病床が少ないのは致命的に。医療で助かる命も助からなければ、死亡率も上がるはず。ゆえに医療費も増える。と誰もが考えるのではないでしょうか。なのに、まるで反対のことが起きた。

「一体なぜなんでしょう?」という森田先生の問いに、席の近くでグループを作り、4~5人でディスカッションしていきます。

私のグループでは、「病院閉鎖になり、重病の人は市外に引っ越したのではないか」「病院に行かなければ病気と診断されないから」などの意見が出されました。

森田先生によると、人口は減ったが高齢者人口はあまり変化がなかったので、データに影響するほどではないとのこと。
となると、そのわけは…?

<つづく>

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