コミュニティの底ぢから

コミュニティ・地域

先日、ある地区の「ケアと防災」の会議に参加しました。
お役所や自治会が主導するものではなく、市民たちが自発的に開いた会議です。介護家族、市民・住民、医療・看護・介護の専門職などが一緒になり、地域のケアと防災の問題、そしてその解決策を話し合うというこの会議、関心のある市民30名ぐらいが参加しました。

首都直下型地震が起きるといわれている昨今、災害発生時の対策は自治体ごとに計画されています。
こちらの区では、災害時に要介護3以下の人たちへの支援はほとんど考えられていないとのこと。それを知ったケアの専門家たちが危機感を持ち、こうした会議を開き、市民から出てきた意見をまとめて区に提言していこうと取り組みです。

まずは、各地区で活動をされている方からの報告を聞きました。が、本当にビックリ!ある地区では任意の市民たちが集まり、防災訓練や啓発の冊子作成、避難所まで実際に歩いてみたりといった活動をすでにされているとのこと。

別の地区では、介護事業者・商店街・学校などさまざまな立場の人たちが関わる素地がすでできていて、防災教室を定期的に開いていたり、実践的なシミュレーションをしているそう。水道が止まった時には、井戸を使うことが認識されていて、いざというときに提供してくれる家庭の登録もおこなわれているそうです。

また、区の防災計画課の担当者も参加されていて、計画の内容を詳しく聞きました。その後は、グループに分かれディスカッション計画を聞いて、なにが欠けているか気づいたことを挙げていきます。そして、お上任せではなく、自分たちに何ができるか、できることは何かを話し合います。最後に、話し合った内容を各グループのファシリテーターが発表していきました。

短い時間ながら、各グループとも災害が実際に起きたときをリアルに想像し、自分の感覚に落とし込んで疑問や問題点などを挙げていったので、計画に足りないところが見えてきました。
しかし、リアルに考えれば考えるほど、ではどうしたらよいのか、解決策の難しさが浮き彫りになります。まだまだ議論は必要ということで、今後も会議は続けられる予定です。

それにしても、このように骨太な防災会議を市民から進めていき、区へ提言しようとするこのコミュニティのパワーは、凄すぎます!こうした高い意識と行動力がある人々が集まれば、地域の問題解決の一端を担えるだけでなく、自分たちの手でより良い社会を作ることができるんだ、と思え大きな励みになりました。

こうした地域コミュニティの力は、とても力強いです!



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