「エンディングノート」で今の自分を知ろう
これを読んでいる皆さんなら、「エンディングノート」って言葉を聞いたことはあると思いますが、持っている人はいらっしゃいますか?さらに、書いたことがあるって方は?
それほど多くはないかもしれませんね。私もそうでした。実際書き出すまでには、だいぶ時間がかかりました。
さて、エンディングノートを書くことのメリットってなんでしょう?
・それにより自分や周りが希望を実現しやすくなる
・もしものときや老後の対策を事前に立てられる
・家族で話しにくいことを話すきっかけとなる
・これまでの人生を振り返り、今後を考えるきっかけとなる
・もしものときや老後の漠然とした不安が解消される
などなどいろいろありますが、一番大きいのは
事実やこれからの希望を言語化することにより、
自分の人生をふかんで眺めることができ
気づきを得られる
ことなんだとOMORO☆TOMORROWは思います。
エンディングノートを書くことは、自分を振り返り、気づきが得られる貴重な機会をもたらします。事務的に記入したり対策を考えるだけでなく、これを機に、自分のことをしっかり捉えなおしてみませんか。これまでの人生を見つめ直し、これからこうしていきたい!という自分の望みをしっかり意識しましょう。
エンディングノートってどんなものがあると思いますか?
2)インターネットからダウンロードするエンディングノート
3)自分オリジナルのエンディングノート
4)パソコンでつくるエンディングノート
大きく分けるとおもに上記の4種類があります。それぞれ説明しますと、
1)市販のエンディングノート
書店で販売されています。必要な項目が印刷されていてノートの形になっているので、とても書きやすいです。ただしスペースが限られているので、記入欄が足りない場合はメモを追加するなど工夫が必要です。
アマゾンなどで「エンディングノート」と検索すると数多くヒットします。著者や出版社によって趣きが違いますので、書店で目を通して比較したり、サイトのレビューなどを参考にし、自分にしっくりきたものを選ぶといいでしょう。
2)インターネットからダウンロードするエンディングノート
インターネット上からPDFやワードのファイルをダウンロードし、記入する方式。PDFはプリントして手書きで書き込み、ワードは同様かファイルにそのまま入力できます。
おもに葬儀社や司法書士、行政書士事務所などが無料で提供しているので、「エンディングノート ダウンロード」などのキーワードで検索してみてください。数が多く迷うところですが、提供者のサイト見て自分に合うと感じたものを選びましょう。無料ですので、気になったものを複数ダウンロードし、中身を比較して決めてもよいでしょう。
3)自分オリジナルのエンディングノート
既製品ではなく、自分のオリジナルで作ることもできます。まっさらな大学ノートなどを購入し、1)や2)を参考にして、自分に必要と思う項目だけを記載するといいでしょう。
オリジナルなので、文章のボリューム調整を気にせず、自由にスペースが使えます。色を塗ったり、写真を貼ったりなど、既製品にないオリジナルの使い方も可能です。ただし、構成を自分で考えないといけないので、手間がかかることもあります。
4)パソコンでつくるエンディングノート
手書きが面倒と考える方には、パソコンで入力しプリントアウトするという方法もあります。2)で紹介したようにダウンロードしたワードに入力し、プリントしてもよいですし、3)のようにオリジナルの項目をワードやエクセルで作成してもよいでしょう。1)のような既製品でも、CD-ROMやUSBメモリタイプのものもあります。アマゾンなどで「エンディングノート CD ROM USB」などで検索してみてください。
なお、パソコンで入力しても、かならずプリントして紙ベースで保管することをお忘れなく。パソコンの中だけだと、いざというとき誰にも見られない可能性があります。
種類が多くて迷ってしまうかもしれませんが、まずは自分がピンときたもので始めてみましょう。エンディングノートは一冊だけで終わるものではありません。環境の変化もあるでしょうし、気持ちも変わります。できれば、一年に一回は更新したいものです。
変わるものなのだから、ここで吟味のために時間をかけるよりは、まずはやってみる。やってみて自分の傾向がわかったら違うノートに替えてもいいとスタンスで、とにかく始めてみましょう。
エンディングノートにはどんなことを書くと思いますか?
2)カラダに関することについて
3)財産について
4)その後について
大きく分けると上記の4つになります。
ただし、エンディングノートの著者や提供元によって、傾向や重要視している箇所が異なっています。構成やボリューム、名称などの違いがありますが、以下がほぼ網羅されています。
1)自分のことについて
・自分の基本情報
・家族、親族、友人リスト
・自分史
・家系図
・大切な人へのメッセージ など
2)カラダに関することについて
・自分の健康管理、医療情報
・介護について
・意思表示できなくなったときの判断について
・告知について
・延命措置について
・臓器提供、献体について など
3)財産について
・資産リスト
・預貯金について
・株式、有価証券について
・不動産について
・借入金について
・保険について
・年金について など
4)その後について
・葬儀について
・お墓について
・遺産相続について など
普段はあまり考えないことも多くあり、クラクラしそうですが、全てをいっぺんに書かなくても大丈夫。まずは書けるところから始めればいいんです。この、書けるところ、書けないところで、決まってること、まだ決まってないことが分かります。それを認識することが重要です。
エンディングノートに書く内容はすべて大事なことですが、その中でもOMORO☆TOMORROWは、「自分史」に注目しています。
「自分史」とは、『自分の人生をみずから書きつづった記録。自伝。(三省堂 大辞林より)』です。自伝だからといって、本を書くわけではありません。エンディングノートでは、自分のこれまでを振り返り、履歴や思い出のある出来事などをつづっていきます。
これまでの人生を思い出し、事実や思い出深いことがらを書き記していく、このプロセスが自分の想いを再発見し、これからの人生の希望を見出すような、深い気づきをもたらせてくれます。この後の人生を面白くするための貴重な機会です。そういった視点で、有効に活用しましょう。
とはいえ、すぐにすべては思い出せないかもしれません。そこでおすすめするのは、「人生のアップダウングラフ」。誕生から今までを時系列で、平常を中心に、好調時と波乱時を折れ線グラフで表します。
あの歳は好調だったか、次の歳はどうだったか、1年づつ思い出してグラフにすることにより、これまでの人生の流れを思い出すことができます。シートを用意しましたので、下記から用紙をダウンロードし、ぜひ試してみてください。
>> 人生のアップダウングラフシート
それぞれのエンディングノートによって「自分史」の扱いが違いますが、枠は枠として、進めるためのフォームとしてとらえます。書いていくうちに要望が出てきたら、別の用紙やノートなどに別途書くなどして、自分の思うように進めましょう。
ピンときたエンディングノートをみつけたら、いざ書いてみましょう。気軽に書けるところから進め、考える必要があるところは時間をかけてもかまいません。答えが出ないものは、無理に書かなくてもいいです。自分のペースで進めましょう。
じっくり一通り取り組んでみると、書けないこと(=決めていないこと、分かっていないこと)がいくつもあることに気づくと思います。そうしたら、すぐに答えを出さず、それらについて調べたり、学んだり、見学したりするなど行動してみましょう。
たとえば、自分の「葬儀」の希望を書けといわれても、そもそもお葬式のことってよく知らない。どんな形式のものがあり、いくらかかるものなの?など と疑問を持ったら、インターネットで調べる、情報収集する、セミナーに参加する、経験者の話を聞く、会場を見学するなど実際に動いてみます。これがいわゆる「終活」です。
OMORO☆TOMORROWでは、STEP3で「お金のこと」「住み家のこと」「介護のこと」「相続のこと」「エンディングのこと」、それぞれの基礎的な知識を身につけるための情報を提供しています。まずは入門編としてお役立てください。
>>【STEP3】 明日の心配ごとに手を打とう(終活)
「終活」なんてまだ早いのでは、と思われる方もいらっしゃるでしょうが、いずれ必要なことについて、知恵や知識を得られるよい機会です。すぐに決める(契約する)必要もありません。ベースとなる知識を持つため、などと気軽な気持ちでOK。実際に見て、聞いて、体験することで、いずれ自分の納得する答えが導き出せるでしょう。
OMORO☆TOMORROWでは、「終活☆最前線」コーナーで終活に関するサービスや商品などをレポートしています。こちらもぜひ、お役立てください!
>> 終活☆最前線