ドラマ「やすらぎの郷」で衝撃的だったこと

終活

脚本 倉本聰、石坂浩二や浅丘ルリ子、八千草薫、加賀まり子、お亡くなりになった野際陽子など往年のスター達が出演して話題となったドラマ「やすらぎの郷」。
9月いっぱいで終わりましたが、脚本家も俳優も高齢者ということで、話題となりました。
私カッキーも途中からでしたが、チェックしておりました。

テレビ朝日
ドラマ『やすらぎの郷』
※放送は終了しています

舞台となった「やすらぎの郷」、劇中では芸能界のドンといわれた加納英吉(織元順吉)が、かつてテレビ界で活躍した人、貢献した人の老後が穏やかに暮らせるようにと、私財を投じて創設した老人ホーム。
老人ホームといっても、ラグジュアリーホテルのような素晴らしい環境です。

テレビ業界人専用のホーム、ってとてもドラマっぽい設定だなと思ったけれど、あるところが思い浮かびました。
それは、イタリアにある「Casa di riposo per musicisti」(憩いの家)。オペラの大作曲家であるヴェルディが建てた“音楽家のための養老院”で、多くの人に親しみを込めて『カーサ・ヴェルディ』(ヴェルディの家)と呼ばれています。

若いときに活躍した音楽家のなかには、晩年経済的に苦しい生活をしていた人も少なくなかったようで、ヴェルディはその人たちが安心して生活を送れるよう、この施設を建てたのだそうです。

この方のブログが一番くわしく分かるかな。ご参考まで。
ブログ「Bella Italia」
みっちーさん
ミラノ.ヴェルディ憩いの家

この「カーサ・ヴェルディ」を参考にしたんじゃないのかな、とあくまでも想像。

さて、ドラマ「やすらぎの郷」、家族や遺産や過去の栄光、恋愛事情などなど、この人達が集まったら本当にありそうな、リアリティ溢れるドラマの数々が描きだされ、さすが倉本聰!と思いました。が、中でも一番ドギモを抜いたのが、創設者加納英吉が「自分が死んだら自分の遺体を海に流せ」と遺言したことです。
散骨じゃありません、遺体(!)ですよ。

昨今の高齢者事情をしっかり踏まえていて、しっかり取材されたと思われますから、海に流せ(=散骨しろ)はリアルだけど、遺体を流せっていうのはさすがドラマ!と思いました。
現実を踏まえ、リアリティのさらに越したところをいく、ってフィクションならではですもんね。

ドラマではその遺言通り、部下たちが棺に入れられた加納の遺体を、船で沖まで行って放ちました。
加納は言いました。「俺の遺体を魚たちが啄ばむ。喰われて身体が無くなったときが、本当に死ぬときだ」。

いや〜、凄まじい。
このシーンが一番心に残りました。

言うまでもありませんが、遺体も遺骨も海に流せませんのでー。
流せるのは遺灰だけです、念のため。。

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