小説+畑+テニス=理想的過ぎる80歳の日常

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先日、妹が高校生のときの担任のS先生とお話しする機会がありました。
卒業してはや30年余り。私たちはすっかりよいオトナになったものだが、先生はほとんどお変わりないという。当時40代、現在80歳だそう。

それにしても、先生めちゃめちゃお元気。昔、受け持っていたクラスの生徒の名前はもちろん、「先生、そんなことよく覚えてますね~!」と妹が驚くほど、さまざまなエピソードの記憶もばつぐんでした。

いろんなお話しに花が咲きましたが、中でもイキイキと話しをしていたのが、小説のこと。S先生は趣味で小説を書いていて、同人誌などに発表しています。自分が関心を持ったことをあれこれ調べ、その時代、その人々、なぜそのようなことが起きたのか、などを想像するのがとっても楽しいと。

「先生、あの小説の主人公の名前って…」
「そう、クラスにいた〇〇ちゃん。ちょうどそんな感じの子だから、もらっちゃったよ。」

小説はリアリティが最も重要。だから登場人物のキャラクターや背景を、実在の人をモデルにしているんだそうです。そのため、テレビを観るときも新聞を読むときも誰かに会うときにも、常にアンテナを立てている。どんな歳恰好で、どんな服を着ていて、何と言ったか、などストックしているんだとか。

「紀州のドンファンの事件、どう思う?」と問いかけられ、「いや~、あれは誰がみても怪しいのはあのヒトでしょう。だってあれですよ…。」など巷の事件やトピックスなども、世間の人はどう思うか、リサーチしているようです。
一見ただのおしゃべりにみえますが、先生はアタマをフル回転。

さらに、早朝に起きて、朝はパソコンに向かって小説を書いているとのこと。パソコンで書いているってことは、タイピングしているわけで、つまり指を使っているってこと。アタマだけでなく指も駆使する。小説書くって、そういう意味でも素晴らしい。

しかもこれだけじゃなかった。先生は、元々は農家。実家が農家で、両親は農業をしていたが自分は高校の教師になり、定年退職まで勤め上げた。退職後は、実家でやっていた田んぼや畑を継いだのだそう。さすがに最近は体がきつくなってきたので、田んぼをやめて、畑だけをやっている。今の季節は、トマトやきゅうりを育てているそうです。

さらにさらに、家のすぐ近くにテニスコートがあり、毎日のようにテニスをしているとか。無理はしないようにしているけれども、長年続けているので、同年代には負けないんだそうです。

なんとグレイトな日常!S先生、ほんと素晴らしい。
好きなことをやり、追求し、アタマを動かし、カラダを動かし。そんな日常を80歳になったときに、送っていたい!そう強く思わせてくれたS先生でした。

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