新しいことってワクワク、人とつながるのが楽しい ~岩瀬はるみさん~

オモ活コミュニティでご紹介した「きままなスイーツカフェ」「ケアラーズカフェKIMAMA」「オレンジカフェKIMAMA」を主宰されている岩瀬はるみさん。素敵なカフェもさることながら、岩瀬さんご本人もとっても素敵な方。時の流れとともに、ご自分と周りの人達の想いをカタチにし、活躍の場を広げている岩瀬さんに、そのパワーの源をお聞きしました。

岩瀬はるみ(いわせ はるみ)さん
1948年4月生まれ
69歳 女性
市民団体ZUTTO-KOKO代表 コミュニティカフェ主宰




やりたいこと、望まれたことを全力投球

カッキー
岩瀬さんは大学卒業後、外資系化粧品会社にお勤めされていて、結婚して退職。専業主婦となり、子育てをされていました。お子さんが小学生のときに、PTAの活動などをされていたんですね。

岩瀬さん
小学校で6年間PTA活動をしました。副会長にもなってね。これまでの慣習を変えて、新しいことを取り入れたりしたわね。仲間に恵まれて、そのとき一緒に活動していた人達とは今でもつながりがあります。

カッキー
その後、ケーキ教室をされていたと?

岩瀬さん
40代のころにね。はじめはお友達が作ったケーキを食べて、あまりに美味しいので自分で作ってみたいって思って。その友達に基本を習った後、本を見ては片っ端から作り、家族や友だちに食べてもらったの。PTAのときに持っていったりね。皆さん美味しいってほめてくれるから、嬉しくなっちゃって。あるとき、教えてくださいって言われて、じゃあそうしよう!ってケーキ教室を始めたんです。

カッキー
独学で教えるまでになるなんて、すごい。

岩瀬さん
けっこう好評で、10年続きました。教室は区民センターでやっていたんだけど、抽選だから部屋が取れないときがあるの。そのときは近くにある私の家でやってね。試作して、教えて、試食して、お持ち帰りもありという感じでやってました。

とくに好評だったのは、試食の時間。作ったケーキ食べながらお茶を飲んで、ゆっくりおしゃべりをして。話題は子育てのことが多かったですね。自宅だと時間制限がないからゆっくりできるでしょう。生徒さんは皆、それを楽しみにしていました。

カッキー
今のカフェにつながるものがありますね。

岩瀬さん
そうね。それで10年ぐらい経って、もう教えることもなくなったからどうしようかって話したら、「だったら先生の家をサロンにしてください」って言われて。うちのもっと先に家がある生徒さんからは「駅から家までの帰り道、ちょうど中間にある先生のお宅が峠の茶屋みたいになったらいいな」というのを聞いてね、背中を押された気がしたの。

自分の作ったケーキを出して、お茶を飲みながらおしゃべりする自宅サロンっていいじゃないって思って、「きままなスイーツカフェ」を開くと決めました。

カフェでは季節のお花も楽しめます

カッキー
なるほど、それも自然の流れというか、望まれてそうなったんですね。

岩瀬さん
それいいじゃないって思ったらすぐ始めちゃうんですよ、私(笑)。カフェをやるとなると集客しなきゃって手描きのチラシを近所で配りまくったり、友人知人が口コミで来てくれたりしてね。

そのうち、この近くの子育てサロンに来るママさん達が、待ち時間の間ここに来てお茶を飲むようになったの。普通の喫茶店ではミルクあげたりオムツ替えたりできないでしょう。だらかここいいね、って評判になって。次々に来てくれるようになりました。

カッキー
それはママさん達も助かりましたね。

若いママ達のいこいの場に

時の流れとともに、新しいカフェをつくる

岩瀬さん
ケーキ教室時代の生徒さんや若いママさん、友人知人、近所の方などいろいろな人が来てくれて、コミュニティカフェらしくなりました。そうして10年ぐらいが過ぎたら、皆さんの話題が子育てから介護に移ってきたの。

ケーキ教室の生徒さんで常連だった方が、あるとき「じつはケーキ教室のとき、親の介護中だったんです。通うのが遠かったのだけど、ここに来てケーキ食べて皆さんとおしゃべりすることが唯一の気晴らしでした」って言ったのね。自分も介護世代になってきたし、そういう人のために何かできないかと思って、“ケアラーズカフェ”に関心を持ったんです。

カッキー
なるほどー、そこも自然な流れ。

岩瀬さん
それでケアラーズカフェ開設講座に行って勉強して、「ケアラーズカフェKIMAMA」を開くことにしました。講座にはほかの地域だけど、自分と同じような想いを持っている人たちに出逢って、嬉しかったですね。これまでとは違ったつながりができました。

ケアラーズカフェを始めるときには、これまでの経験から広報の限界を感じていたので、市民活動団体を作ったのね。友人知人のなかでこれはと思う人をスカウトしたり(笑)、手伝いますよって手を挙げてくれる人がいたり。スタートしてからも少しづつメンバーが増えています。

ケアラーズカフェでは専門家を講師に迎え勉強会も

カッキー
良いつながりが広がっていますね。それに、巻き込み力もお強い(笑)。

岩瀬さん
ケアラーズカフェには、介護家族の人達が来ていろいろおしゃべりするわけだけど、やはり認知症の問題というのが大きいなと。友達の親御さんにも多くなってきていたし、自分の親もそうかもって。行政でも認知症を支援する動きが出てきたので、世田谷区の制度を利用して、2015年に「オレンジカフェKIMAMA」をオープンしたんです。

カッキー
時代の流れともに、それぞれのカフェができていったんですね。

新しいことにワクワク、やりたいと思ったら即行動

カッキー
岩瀬さんの想いや状況と、周りの人や時代とマッチしてカフェが作られて、活動されているんだなってあらためて分かりました。それにしても、その行動力は素晴らしいですね。

岩瀬さん
私、これやりたいって思ったらすぐやっちゃうのね。思いついたら、即行動。よく考えないので、時々スタッフに怒られますけど(笑)

カッキー
今も新しいことをいろいろ考えていらっしゃるとか?

岩瀬さん
「オレンジカフェKIMAMA」の会場が区民センターに移ったので、地域の人により多く来てもらえるようあれこれ考えています。ご高齢の方がよく行く場所はここかな、あそこにチラシ置いてもらえないかしらとか、地域の人を対象に認知症サポーター養成講座をしようとか、VRの体験会しようかしら、とかね。考えたら、即、交渉したり働きかける。

地域の人達でにぎわうオレンジカフェKIMAMA

カッキー
頼もしい!

岩瀬さん
新しいことやるのってワクワクするの。それに「あ、今度これやってみよう」と考えたら、すぐ始めちゃうのね、私。それがモチベーションみたいです。

カッキー
いろいろ考えても、岩瀬さんのような行動力がなくて始められない人もいますよね。

岩瀬さん
行動力っていわれるんだけど、じつはよく考えていないんだと思う。始める前にはね。やりながら考えて、これは…と思ったときに軌道修正していけばいいじゃないかしら。

たとえば、自宅カフェやりたいって見学に来る人もいるんだけど、いろいろ考え過ぎちゃったら踏み出せないじゃないですか。マイナス面を心配したり、こうしなくちゃいけないって囚われていたり。けど自宅カフェならうちと同じだよって、まずは始める、やってみるといいと思いますよって。勢いが大事じゃないですか、勢い!

カッキー
勢い!

岩瀬さん
後先を考えない(笑)

人とのつながりで世界が広がる

カッキー
そうした行動力に加え、周りの人とのつながりも大切にされていますよね。

岩瀬さん
ええ。カフェのお客さんやスタッフには、ケーキ教室時代の生徒さんをはじめ、PTA時代から長いおつき合いの方がたくさんいます。仕事していたときの友人もね。長い間には、忙しくなったりご主人の転勤で引っ越したりで、一時的に離れる人もいますけど、また来てくれたり。お客さんからスタッフになった人もいますね。

「ケアラーズカフェKIMAMA」以降は、看護や介護の専門職とのつながりもできました。以前オランダ視察ツアーで一緒になった若い訪問看護師さんなんかも、時間のあるとき手伝わせてって来てくれて。

「オレンジカフェKIMAMA」のスタッフには、アロマの先生や生徒さん、お花関連の会社に勤務している人、ある会社の広報として取材に来た方が個人的に、などいろいろ。女性が多いから、あるスタッフは必ず若い男の子を連れてきてくれるの。力仕事のためにね(笑)

心強いスタッフとともに

カッキー
すごく多彩ですね。

岩瀬さん
あとは、横のつながりもいっぱいできました。ケアラーズカフェ開設講座で出逢った人たちとはとっても気が合って。同じような環境で、同じようことをしてるから同志って感じかしら。お互いのカフェを行き来したり、フォーラムのゲストとして呼んでもらったり。いい仲間です。

カッキー
世田谷区のなかでも、いろんなつながりがあるのですよね?

岩瀬さん
「地域共生のいえ」に登録しているところの交流会があって、そこでもつながりができました。そこで出逢った方に、勉強会の講師やってもらったりね。それから、世田谷の“ケア”をキーワードとした横のつながりを作る集まりがあって、そこでもつながりがいっぱいできました。

カッキー
そうしたつながりができた方たちと一緒に、イベントをされてますね。

岩瀬さん
そうなの。直近では、2018年2月に「せたがや居場所サミット」というイベントをします。世田谷区内のコミュニティ活動している団体が一堂に会して、トークセッションやパネル展示をしますよ。

カッキー
そうした団体が集まるって、なかなかないのでは?

岩瀬さん
この企画は、そうしたつながりの中から発生したものなのよね。いろんな団体とつながっていると、お客さんとか知人から相談を受けたときに、「だったらあの団体を紹介しよう」ってできるでしょう。横のつながりも大事だと思います。

岩瀬さんが企画運営に関わった「せたがや居場所サミット」

カッキー
ほんとそうですね。

岩瀬さん
新しいことして、新しく出逢った人とつながって。いろんな人とつながると、またそこからつながってって、どんどん世界が広がるじゃないですか。人とつながるってワクワクしますね。私、人が大好きなので。

人生100年時代、まだまだこれから

カッキー
わあ、今後もますます楽しみですね。年齢を感じさせないご活躍ぶりですが、岩瀬さんは今69歳ですよね。岩瀬さんにとって、今はどのような地点ですか?

岩瀬さん
人生100年時代になったことだしね、まだまだこれからね。まずはあと10年がんばろう、身体の動く限りって思いながらやってます。

カッキー
問題なくクリアされる予感がします(笑)ところで、更年期のときはどうでしたか?

岩瀬さん
じつは、楽だったの。症状が出ても、外に出ていけばしゃきっとするから、それが薬みたいなものだったかな。耳鳴りとかめまいが出ても、ぜんぶ1ヵ月で終わった。楽天的で気持ちが外に向かっていくタイプだからね、なりにくいかもしれませんね。

カッキー
楽だったというのは、うらやましいですね。それにしても、更年期って人によって全然違うんですね。

岩瀬さん
人によって状態はだいぶ違うから、必要なら薬とか漢方とか飲むといいと思いますよ。

カッキー
元気いっぱいの岩瀬さんから、40代50代の人に向けて、メッセージなどいただけたら嬉しいです。

岩瀬さん
40代50代っていったらまだまだこれから、人生の半分です。これから楽しいことがいっぱいありますよ。私がケーキ教室始めたのが40代前半、自宅カフェ始めたのが50歳過ぎてからでしたから。そこからどんどん世界が広がっていってます。

それにね、今の70代80代の方ってすっごいお元気。90代もね、お元気な方いっぱいいます。認知症の方もいるけどね。けど諸先輩方の皆さん、とっても元気ですよ。

カッキー
やっぱり人生100年時代ですね。

岩瀬さん
100歳になって、介護が必要なくお元気というのは一握りだと思うけど、90代はかなり増えるでしょうね。私は足が丈夫じゃないので、そこにくると嫌だなって思うけど、そしたら車椅子にすればいいものね。電動もあるわけだし。

カッキー
その前向きで楽天的なところが、岩瀬さんのパワーの源なんでしょうね。今日はいろいろお話を聞いて、元気をもらいました。ありがとうございました!

★★★★★★★★
岩瀬はるみさんプロフィール

1948年生まれ。静岡県浜松市出身。外資系化粧品会社に勤務後、結婚し専業主婦に。子どもの小学校のPTA活動や街づくり活動をする。40代でケーキ教室をはじめ、10年間続ける。2004年に自宅でコミュニティカフェ「きままなスイーツカフェ」を開始。2013年に「ケアラーズカフェKIMAMA」、2015年に「オレンジカフェKIMAMA」をオープンさせる。オレンジカフェKIMAMAは近くの桜丘区民センターで開催。

きままなスイーツカフェ   https://www.facebook.com/ki.mama.na.sweets.cafe/
ケアラーズカフェKIMAMAhttps://www.facebook.com/carerscafe.kimama/
オレンジカフェKIMAMA






※記事内容は取材日時点のものになります。必要時にはお問合せ等でご確認ください。
(取材日:2017年10月)









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